感想文『この世界の片隅に』

お正月に大人買いをした。 

印象としては、

上巻・・・主人公・少女のバタバタ奮闘記

中巻・・・少女から大人になる淡い恋物語

※少し危ない橋も渡る

下巻・・・忍び寄る戦争の陰。そして、死。

 

映画でもかなり好評という噂は耳にしていたが、漫画を読む前までは暗い戦争の物語だと思っていた。

当時の日常の描写などもあり、 ほのぼのするシーンも多い。

そのぶん、後半の戦争の描写との落差は大きい。

 

終始、主人公が感じていることは

「私の居場所はどこにあるのだろうか?」

ということである。

若くして見合い結婚をした。

見知らぬ土地で暮らすことになった。

自分の居場所はなかったはずだ。

 

しかし、呉で暮らすうちに自分の生きる場所という自覚を持つようになる。

 

私たちも自分たちの居場所を探してどこかに所属して、自分を偽って、楽しくもないのに笑って、やりたくもないのにバカをやって。

それでも私たちは生き続けなきゃいけないのだろう。どんなに嫌なことがあっても私たちは存在する限り生きる権利を持っているんだろう。

 

戦争の話だが、ほっこりする話もあり、考えさせる話である。

 

 

 

 

以上。